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Topページ > スマートダイエットのススメ > 2010年02月23日号
生活習慣が良好でない普通の人と心筋梗塞を患って症状が安定している人(慢性維持期)では,運動の中身が大きく異なるように見えますが,実はほとんど差がないといえます.肥満症,糖尿病,脂質異常症,虚血性心疾患,呼吸器系疾患など病気の種類に関わらず,運動指導の基本原則は同じです.ましてや,内臓脂肪型肥満か皮下脂肪型肥満かで運動の中身が違ってくるわけではありません.但し,(1)高度の肥満者に対しては,足や膝の関節痛,腰痛など外科的傷害を起こさないこと,(2)狭心症や心筋梗塞を有する肥満者に対しては,運動の強度や時間帯,外気温を考慮すること,(3)糖尿病薬などを使用していて低血糖を起こす恐れのある人には,血糖コントロールを徹底すること,を留意する必要があります.実際場面では,体調や気候の変化(特に海や山)に配慮しながら,徐々に運動量を増やし,かつケガをしないよう導くことが肝要です.肥満やメタボから確実に脱出するには,エネルギー消費量増やす運動とエネルギー摂取量を減らす食事改善の組合せがベストです.
これまで,運動中のみの脂肪燃焼効率の視点から(1)効率のよい低-中強度での運動,(2)20分以上の継続などが推奨されてきました.しかし,エネルギー源として利用される各栄養素(たんぱく質,糖質,脂質)は補完的に作用しており,運動終了後の脂肪燃焼も考慮すると,運動中の脂肪燃焼効率だけに着目すべきでないことがわかってきています.すなわち,どれだけ脂肪が減少するかは総エネルギー消費量に依存するため,原則としてエネルギー消費を最大にする種目・強度・継続時間を,そしてエネルギー摂取量を最小にする食事の取り方を,個人に合わせて選択することが理想といえるでしょう.ぜひ,下記の内容も参考にしてみてください.
【運動種目】
エネルギー消費量を増加させるためには,有酸素性運動を中心とし,かつレジスタンス運動やストレッチ系運動を加えることが望ましいです.
1)有酸素性運動(全身持久性運動)
ウォーキング,ジョギング,エアロビックダンス,アクアビクス,
水中ウォーキング,バランスボールエクササイズ,卓球,テニス,
チェアエクササイズ.各種レクレーション・・・ケガなど事故を起こすリスクの
低い2〜3種類を選んで実践する
2)レジスタンス運動(筋力運動)
自重を用いた運動(シットアップ,プッシュアップ,スクワット,レッグクロス,
クロスレイズ,ランジ,ニーチェストなど)
ダンベル運動,ゴムバンド運動,チューブ運動,筋力マシン運動,
3)全身のストレッチ系運動またはヨガ,ピラティス
注意点 ・膝関節炎や腰痛経験のある人は,椅座位での運動や水中運動を優先し,
筋肉の補強としてレジスタンス運動を取り入れる
・ ペースメーカーを埋め込んでいる人は球技系の運動(野球,テニス,卓球.バレーボール,バスケットボールなど)はおこなわない
・ 狭心痛を来す恐れのある人は屋内でおこない,環境温度を程度に保つ
【運動の頻度】
エネルギー消費量を着実に増加させていくために,導入期では週に30〜135分程度,減量促進期,減量達成期では週に150分以上の運動が実践できるよう週の頻度を3〜12回程度で調整します.
週に3回の場合,1回30〜90分程度の運動を最小限(最少時間)の目安とします.
週に10回以上の場合,朝夕2回を週に5〜6日とし,1回15〜60分の範囲で幅をもたせるようにしましょう.
【実践する時間帯】
時間帯によって,運動中のエネルギー消費に多少の違いが認められますが,原則的には個人の生活リズムにあわせて,時間帯を設定することが勧められます.
早朝空腹時 体調の良い人に限る 低血糖を来す恐れのある人や心室性期外収縮のある人は慎重に取り組む
朝食後 大多数の人は実行してよい
午後〜夕方 多くの人にとって理想の時間帯(高血圧,糖尿病などに最適)
夕食後 大多数の人は実行してよい
深夜 睡眠障害を来さない人は取り組んでよい
【日常生活の中で工夫すること】
自宅から駅までの移動:車を自転車に,自転車を徒歩にかえる
駅から駅までの移動:1駅手前で降りて徒歩で補う
社内など就労時間帯:エレベータやエスカレータの利用を制限し階段歩行にかえる
休み時間やトイレタイム:スクワットやプッシュアップを取り入れる
入浴前後にレジスタンス運動をおこなう
( 2010年02月23日 更新 )