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Topページ > スマートダイエットのススメ > 2010年08月25日号
「牛乳を飲むと太る」という見解の妥当性を部分的に検証するために,牛乳摂取量で群分けして健康体力指標を分析しました。その結果、牛乳をよく飲む群では、動脈が柔らかい(血管年齢が若い)、血圧が低め、HDL(善玉)コレステロールが高め、内臓脂肪量が少なめ、骨密度が高め、体力が高めであるなど、数々の肯定的データを得ています。また、牛乳や乳製品に含まれる乳清タンパクには、LDL(悪玉)コレステロールの上昇を抑制(または低下)させる特別な効果があると報告されており、筑波大学での研究においてはLDLコレステロールとともに血液流動性(図1)が改善することを観察しています。
さらに、減量期間中の牛乳などの乳製品摂取量と体重減少量や血清脂質などの改善度との関連性を分析しました。エントリした対象者は女性170名(平均45歳)で,3ヵ月間の減量教室を完遂し,食事記録の分析が可能であった148名の体重は8.6 ± 3.1 kg減少しました。牛乳・乳製品の摂取量から4群に分けて分析したところ,牛乳・乳製品を最も多く取っている群(365~630 g)の体重減少量は,牛乳・乳製品をあまり取っていない他の3群(0~364 g)と比べて有意差はなく,減量期間中の積極的な牛乳・乳製品の摂取は体重減少度に影響を及ぼさないことが示唆されました。また,牛乳・乳製品の摂取量が多いほど,腹部皮下脂肪面積が減少しやすい傾向がみられました。以上の結果から,「牛乳などの乳製品を摂るとやせにくい」ということはなく,減量期間中に牛乳・乳製品の摂取を積極的に勧めても,体重減少が抑制されないと言えます。
減量と骨量の関連性についての結論はいまだ得られていないことから,カルシウムとたんぱく質を十分に摂取させ,除脂肪量を維持しながら体重を減少させることができれば,減量に伴う骨量の減少を抑制できるという仮説についても検証を試みました。中年肥満女性63名(平均42歳)のデータを分析した結果では,減量中にレジスタンス運動を継続し,かつ牛乳やプロテインを付加することによって骨量の減少が抑制されることを観察しました。
以上を総合すると、牛乳・乳製品の摂取とスマートダイエットによる食事改善、そして運動(有酸素性運動+レジスタンス運動)を上手く組み合わせることが健康の保持に最適であると考えられます。
( 2010年08月25日 更新 )